学校長より


ふるさと「南湖」を誇りに

校長 鶴田 誠司

   大人になっても,ふとしたきっかけで子どものころの思い出がよみがえってくることがあります。それらの中には,体験や感情ばかりでなく,風景や音,香りや感触などが思い出される方も多いと思います。

   ここ,南湖小学校に赴任し,学校を支えていただいている地域や保護者の方々と出会い,気づいたことがあります。それは,南湖小学校は,人との関わりや心の触れ合いを大切にし,子どもたちを育んでくれる「人」や「環境」が豊かであるということです。

   子どもたちが生きていくこれからの時代は,社会の変化が激しく,先行き不透明で予測困難な時代と言われています。そのような世の中を,子どもたちが自分の足でしっかりと歩いて生きていくために必要となる資質・能力を育んでいくことが今学校には求められています。正解のない問いに対して,自分の考えを持ち,他者と協働して解を導き出したり,様々な考えを持った他者を認め合い,ともによりよく生活していこうとする姿勢が必要となります。大人になって社会を担っていくときにも必要となるこれらの力は,義務教育の段階で育まれる「人間としての根っこ」の部分だと感じています。この「人間としての根っこ」は豊かな土壌によって形成されると思います。

   南湖小学校での教育活動をとおして,子どもたちが,多くの方々に応援され支えていただいていることを感じ取り,それによって絆を実感し,生涯にわたってそれぞれのステージで活力を持って挑戦していく土台がつくられることを願っています。そして,ふとした時にいつも胸に南湖があってほしいと願います。

   将来の地域を担う子どもたちは,地域の宝です。そのため,地域との関わりを積極的に教育活動に位置づけ,地域の一員としての自覚や地域を愛する心を育んでいきたいと考えています。

   南湖小学校では,地域の特性,人材を生かした教育活動において,次の内容について保護者や地域と連携した活動を行っています。

 

1 農村地域を生かした活動

南湖地区は昔からの農村地帯です。道路も農道として整備されており,農業が盛んな地域ではありますが,近年は農家を継ぐ人たちが減少し,比較的高齢者の方々が農業を行っているという現状があります。したがって,このような地域に生まれ育っても,農業とは全く無縁の子どもたちも多くなってきているのが現状です。だからこそ,あらためて地域を見直し,農作物を体験的に育てる等の活動が大切だと考えました。そこで,地域の方々に農業ボランティアを依頼し,年間を通して農作物について教えていただくこととしています。

2 児童の安全確保

南湖地域は,地域による活動が活発であり,地域性が強い地域でもある。この特性を生かし子どもたちの安全を確保するための活動を行っています。

南湖駐在所ふれあい連絡会:犯罪・事故等の未然防止のため警察と地域住民とが連携して安全安心なまちづくりに取り組んでいます

地域の安全や防犯に関する情報交換や小学校へのチラシの配布,夜の巡回等の活動を行ってくださっています。昨年度は,会員の皆様が積み立ててきたお金で検温カメラを寄付していただきました。

児童の登下校の安全確保

下校時の付添いを全保護者に年2回ずつお願いしています。→家庭数減への対応

地域の安全ボランティアが児童の下校時に合わせ,各地区に立ってくださっています。

校外学習安全確保

自転車教室や地区探検等の学習の際,安全確保のために警察官等の協力を願っています。

 地域の教材・人材を使った学習

地域に古くから伝わる獅子舞いの学習(西南湖区の区長さんや獅子舞保存会の役員さんに教えていただいています)や,報徳祭では地域の方々を招いて合唱を披露しています。また,各学年年間2回,ボランティアの方々による本の読み聞かせを行っています。

いずれも新型コロナによる制限がありますが,今年度も可能な範囲で実施を考えています。

地域の人々との結びつきが地域に愛着を持ち,地域に貢献できる人に育っていくための原動力になることを願っています。